11月17日は「世界早産児デー」 | つながり、価値を創るえんがわピープルの物語

11月17日は「世界早産児デー」

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いぶきからのコメント

寺澤さんにはじめてお会いしたのは、まだ医学部を志しておられた頃でした。生まれてくるいのちとそのご家族になる方々にささげる情熱にふれるたび、大きな勇気をわけてもらっています。「いのちのバトン」を大切にする仲間として、ぜひ皆さんにご紹介したいと思っていました。熱い連載、お楽しみにしてください。

皆様、はじめまして。岐阜県総合医療センターの寺澤です。


突然ですが、11月17日は世界早産児デーです!ご存知でしたか?ちなみに、僕の誕生日はその13日前です。ご存知ありませんね。 
早産、これは、予定日よりもかなり早く生まれる状況のことを言います。ただ、予定日は40週0日のことになりますので、医学的には、22週0日~36週6日までに生まれた赤ちゃんのことを「早産児」と定義しています。 
この早産児、実は10人に1人の割合。30人学級であればそのうち3人は早産児。隣近所を見渡せば、必ず早産だった人がいる。実はそんなにも多いのです。 


早産で生まれた赤ちゃんたちは未熟な状況にありますので、医療・看護・福祉などの支援が必要となる割合が増加します。
特に、超低出生体重児と言われる1000g以下の赤ちゃんたちも、僕たちは年間に30人以上救っていますが、その子たちのいのちを繋ぐためには、多くの知恵と技術と勇気と眼差しが必要だと感じています。

そんな中2011年に国連やWHOを中心として、「世界未熟児デー World prematurity day」として11月17日が制定されました。
この日は世界の多くの国や機関において、テーマカラーの「紫色」でランドマークとなる建築物のライトアップが行われます。
そうすることにより、早産や未熟な状態で生まれた子どもと家族へのエールを送り、小児周産期医療の重要性を知っていただきたい、という思いが込められています。

 

さて、僕たちのような日本の業界人の間でこの取り組みについて耳にするようになったのは、制定後数年してから。
とある企業さんが自社オフィスの入口をテーマカラーである紫色にライティングしたらしい、という噂が広まった頃のことでした。
 
2020年には、浜松城と浜松駅の駅ビル、聖隷浜松病院が1日限り紫色になったらしい、ということを耳にし、その写真をSNSで見て、「いいなぁ、岐阜城もいつかは紫色にしたいなぁ。」と感じたことをよく覚えています。

そして2021年。岐阜市役所が新庁舎となったニュースをぼんやりと見ていた時に、岐阜市内の企業さんがLED照明を寄贈されて設置された、とのことを耳にして、ハッとしました。LEDなら紫色も出せるんじゃね?!と。 
早速知人を通じて担当者さんを紹介していただいたところ、あっという間にご快諾がいただけ、2021年、日本の官公庁庁舎としては唯一(寺澤調べ)のライトアップ、しかも、他よりも長く、11月17日を含む1週間を紫色にしていただける、ということになったのでした。
実際のライトアップ時には、「岐阜市役所が紫色だ!」「岐阜、エヴァ化計画?!」などとtwitterを中心にSNS上でも話題となりました。

 

そして今年、もちろんやります、岐阜市役所紫色ライトアップ!
期間は11月17日~23日の1週間。写真で見るより、生で見た方がずっとずっと綺麗。メディアコスモスとのコラボ写真も、とても映えます。
是非足を運んでいただき、ご自身の目でご覧ください。
その美しさと共に、自分も、一緒にいるこの人も、遠くにいるあの人も、みんな赤ちゃんだったんだなぁ、と思いを馳せていただけたら、とっても嬉しいのです。

 

さらに今年は、OKBふれあい会館14階のKouzo Gifuさんもコラボメニューを用意してくださることになりました(11月9日~23日の2週間)。
こちらでは、岐阜県総合医療センターNICU(新生児集中治療室)の一端を知っていただけるような展示、また赤ちゃんや子供たちを取り巻く社会で頑張っている人や仕組みを紹介するような展示を行います。
平日の昼食だけの営業になりますが、味も景色も値段も寺澤お墨付き。是非お腹を満たしながら、心も満たされる時間をお過ごしいただけたら嬉しいです!

 

ではまた、次回! 

 

 

ところで…
「岐阜城は紫色にならないの?」と感じたあなた。鋭い!
本当はしたいのです。ちゃんと問い合わせました。交渉しました。
でも、100万円かかる、と言われて断念しました。。。
いつの日か、岐阜城が紫色になったら、寺澤が宝くじに当たったと思ってください。

 

 

この記事を書いた人

11月17日は「世界早産児デー」 | つながり、価値を創る

寺澤大祐

てらざわ だいすけ
岐阜県総合医療センター/新生児内科医長、周産期(新生児)専門医・指導医。
日々赤ちゃんと戯れる仕事をしています。本当は赤ちゃんたちと、きゃっきゃうふふ、とやれたらいいのですが、僕の眼の前にいる赤ちゃんたちは、まだまだそうやって戯れられるような状況にはない子たちばかり。そんな中で日々、その赤ちゃんの幸せを願いながら、医療を提供しています。そんな現場からのお話をお伝えする予定です。

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