先代の思い出 | つながり、価値を創るえんがわピープルの物語

先代の思い出

執筆:

いぶきからのコメント

いまこうして平塚さんの物語を伺うことができているのも「専務」のおかげです。デイサービスセンター「コラボいぶき」オープンの時にも、パストラルいぶきがオープンする時にも親身に相談にのってくださりました。仲間たちの「暮らし」を一緒に作ってくださるかけがえのないパートナーでしたし、家具を選ぶ楽しみも教えていただきました。平塚さんに初めてお会いした時に、「専務」から引き継いだ思いを熱く静かに語ってくださった時の感動を今でもはっきり覚えています。

ライムズには名物のスタッフがいました。
4年前に亡くなった専務です。
 
専務は私の父である社長の弟、私の叔父にあたる方です。 

 

「専務」というと会社によって結構役割とか位置づけみたいなものがそれぞれあるかと思いますが、ライムズでいう専務は現場第一でとても明るく元気な方でした。
いつも笑顔でイメージでいうと、偉い肩書の「専務」というよりも「センム」という感じのイメージでとても親しみやすく、お客様からも愛され会社のシンボルのような存在でした。 

 

専務は朝4時から仕事を始めます。
お客様のお住まいに伺うのは、朝の6時とか7時です。
 
昔なじみのお客様は、お店で家具を選びもせずに、専務が選んだ家具を(勝手に)お届けしていきます。 
お客様との会話や家具のことになると、すごく上手にお話しするのに、かなり人見知りする方なので、人前に出ると極端に緊張して何も言えなくなってしまう。 

「専務ってめちゃくちゃだったよねぇ(笑)」 

専務が亡くなって数年たちますが、未だにどのお客様も喜んで当時の思い出話をしてくださいます。 

 

そんな専務は、お店を守るために誰よりも働いて、誰よりも会社のことを考えて生きている方でした。
私がライムズの会社に入社してからも、家具販売や仕入れのイロハを教えていただきました。
個人的には仕事上は本当の親よりも父のような存在に感じていました。
 

 

専務が亡くなって5年。
会社の中心人物がいなくなると、いろいろなことが変化していきます。 
そうでなくても、会社はいろいろな変化を求められるのですが、ライムズにとっては専務がいなくなったことは間違いなく大きな転機だったかと思います。 

 

今ではそんな専務を知らないスタッフも結構増えてきて、余計に専務のことを思い出すことが増えた気がします。 
時代が変わっても、会社が少しずつ変わっていっても、これからもライムズが大切にしていかなくてはいけないお客様と関わり方とか向き合い方みたいなものを今でも専務は教えてくれているのかなと思います。 

 

この記事を書いた人

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平塚慶一

ひらつか けいいち
株式会社平塚家具 代表取締役 兼 マネージャー
インテリアコーディネーター

「すべての人々の暮らしを心地よくし、人生を豊かにする」をテーマに家具インテリアショップ「LIMES」を岐阜県内3店舗運営しています。
家具のお届けや修理で、皆様のお住まいにお伺いすることも多く、家具を通じていろいろな暮らしを見つめてきました。今でも「幸せに暮らす」っていうのはどういうことだろうと日々考えています。
時代を超えて愛し続けられる、心地いいインテリアを提供し続けたいと思っています。

YouTubeで素敵な家具やインテリアの知識を発信しています
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