にっこりえんがわマルシェでのこと | つながり、価値を創るえんがわピープルの物語

にっこりえんがわマルシェでのこと

執筆:

いぶきからのコメント

平塚さんと一緒に、いぶき日光町のえんがわで焼きたてピザを味わったのは去年の3月のことです。「人と人をつなぐ」ことが前にでがちだったいぶきの食やものづくり。そこからさらに「つながりが生まれる場をひらく」ことにゆるやかにうつっていくための取組の練習というか、ムード作りというか、その前にまずは肩の力を抜いて自分たちで楽しみはじめちゃいましょう!という時間が、実はあのピザ会でした。その翌日から毎月1回開かれている「にっこりえんがわマルシェ」を、平塚さんがまたのぞいてくださりました。

雨の日の午後、日光町のえんがわが賑やかになっていました。

この日はえんがわマルシェとのこと。

三年番茶づくりを体験してみました。
三年番茶とは、三年以上栽培したお茶の葉の茎、枝をよく乾燥させたもの。
 
一番茶は、夏が近づく八十八夜と歌にもあるように、立春から数えて八十八日目の5月2日頃に新芽だけが摘み採られます。
これを乾燥させたものが新茶、その後二番茶、三番茶と続きます。
 
何かと順番をつけたがるのですが、何かと一番がいいものとされますね。
 
お茶の世界での一番茶は、初物、新茶と呼ばれ、旨味成分が一番多いと言われています。
紅茶では、ファーストフラッシュと言いますね。
 
 
今回は、三番茶ではなく三年番茶。
1年生、2年生と見送り、三年も茶畑を見守りもはやベテラン。
神の域。
 
揖斐の茶畑で採ってきた、茶葉を枝ごともらい、まずは葉っぱを外していきます。
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お茶の葉も硬く強面でベテラン風情漂います。
 
さおりさんと一緒に作業をしました。
さおりさんは、お茶の担当でこの作業をいつもやっているそうで、お茶の収穫にも行くそうです。
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枝は、硬くてチカラがいりますが、とても細かく丁寧にカットされていました。

私の枝切りは、大きめです(笑)
ホットプレートで枝を焙煎。
お箸でかき混ぜながら炒じっくり15分
 
長い、、、、
 
せっかくなのでさおりさんと水上さんに
いつも作業所でどんなお仕事をしているのかお話しをしながら
お箸でかき混ぜました。

一人では、長いと思っていた15分もお話をしながらだと短く感じます。

10分くらい経つと香ばしいお茶の香りがしてきます。
その後、葉っぱも入れてあと少し!
 
この日のえんがわマルシェは、あいにくの雨でしたが、それでも近所の方達が変わるがわる、いらっしゃっていました。
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かつては、どこの地域でも近所の人同士で漬物や味噌を一緒に漬けたり、餅をついたり農作業を手伝ったりということがあったのですが、職業が多様化し、交通網が発達することで人々の行動範囲が広がり地域のつながりや交流も希薄になっています。
 
現代でも、わずかに残っていた、お祭りや町内会の会合などの地域の人との食事をする機会も、コロナ禍により減ってしまった地域も多いのではないでしょうか。
 
実は、この地域で食を共にすると言うのは食文化を語る上で、とても重要で、関西は薄味で東北は塩辛い、東海地方は味噌文化で土肥のも、その地域の味の好みも、地域で食を共にしていたから、同じような味付けを好むようになます。その土地の食材をどのように調理し、いかに保存し、美味しく食べるのかを共に作り、食べることで地域の味は作られます。
 
なんでも味噌を付けたくなってしまう、味噌文化の名古屋の影響を大きく受け、さらに長良川で生息する鮎を田楽にしたり、発酵させなれずしにするという岐阜ならではな食が、私たちのアイデンティティとして根付いていくのです。
 
 
いい感じで、お茶が焙煎出来て、お茶マスターの称号を与えられました!自分で焙煎したものはお土産にしてもらい、いぶきの仲間が作ったお茶をいただきました。
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茶褐色で深みのあるお茶で香ばしい香り、温まります。
家族で飲むのが楽しみになります。
 
外に出るとおだんごコーナーがありました。
ピカピカのお団子マシーン!
新しく導入されたそうです。
 
いぶきの皆さんが丁寧に焼いています。
 
おだんごは人を惹きつける魅力があります。
だんご一つで、命懸けで鬼退治にだって行くし、
だんごを嫌いと言う人も聞いたことがありません。

これも、地域の人と仲良くなるとっておきの魔法になるかもしれませんね。

コロナ禍により、食事の仕方も変わってきた昨今。
 
地域の人との縁も時に重くなることもあるかもしれません。地域の食が大事と言いながらも、流通も発達し様々な選択肢があるなかで地域の人たちと食べないことで、日常で不自由に感じることはないでしょう。
 
遠く離れた人と会話をすることも容易になり、ますます地域との繋がりが希薄化していく現代で一歩外に出れば、また違った見方ができるかもしれません。
自分の住んでいる地域に少し目を向け歩いてみる。さらにその土地のものを食べることで作られている人や関係性が見え新しい発見があるかもしれません。

この記事を書いた人

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平塚弥生

ひらつか やよい
株式会社Coneru/代表取締役、フードビジネスコンサルタント
食で人と地域のつながりを支える。ふわふわ過激派🍞。岐阜県大垣市で菓子製造業許可付きシェアキッチン 2店舗と食品自販機を運営するフードビジネスコンサルタント。食品自販機専用商品、規格外食品の商品開発を得意とする。
現在、IAMAS博士後期課程在学中、フードコミュニケーション 地域コミュニティについて研究。共に料理を作り一緒に食べるワークショップを各地で開催中。趣味は無人販売探し。

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