2025.06.16
「好き」が結ばる②
- 執筆:
-
市川由加里
みなさんは、おぜんざい、好きですか?
こんにちは。
先日からこちらにおじゃましています、市川です。
自己紹介もまだちゃんとしていなかったと思うのですが、まずみなさんにお見知りおきいただきたいのは、私は「無類のあんこ好き」ということでして、いやもうこの唐突さにこれからなにとぞおつきあいくださいませと、お願いするほかない。
今回はこのあんこ好きが引き寄せたいぶき福祉会さんとのうるわしいご縁についてお話したいと思うのです。
読んでくださっているあなたがおなじくあんこ好きなお方なら、これから書く成り行きについて「なるほどなるほど」とうなずいてくださるのではないかと、文頭でお尋ねした次第です
(うなずいてくださる方も、あんこ苦手という方もどうぞ軽やかに読み進めていただけましたら幸いです)。
前回、昨年開催された「夢よもっとひろがれ展」に偶然入場したとき、ずきゅんと私の心に「好きの種」が蒔かれたと書きました。
あの場、そのものが、ぐぐーっと私の心を押し広げた感覚があったのですが、中でも目が離せなくなったのは、小麦粉の袋を再利用して作られたアートバックの数々!
うわあ!これは。。。すごい!!
欲しい!
と、まっすぐに思いました。
いいなあ。こういうものを世界に顕せるって、すごいなあ。。。
じーーーーっとそのコーナーで見つめていて、展示をぐるぐるとまわりながらもまたあのバックを振り返ったりして。
展覧会をあとにしてからも、どうしても気になり、いぶき福祉会さんのホームページを見たり、活動を知りたくなって記事を読んだりしていました。
インスタグラムでは日光町の「ほとり」さんのことも出てきました。
こんな素敵な場所も作っておられるのか~お買いものに行きたいなあと日々チェックしていたら
「ん?」
「お団子販売は13時から」
。
。
。
お、お団子も売ってるの~!!??
そう。
冒頭で無類のあんこ好きと公言しましたが、私は無類のお団子好きでもあるのです。
これはもう、行くしかない!
なによりも好物への衝動が力強い原動力となる、とどこかの偉人が言った(でまかせです)。
職場から車で十数分のほとりさんめがけて走っていったのが昨年の11月23日のことです。
あれは寒い冬の日でしたが、私は、ようやくあの展覧会以来でいぶき福祉会さんと触れ合えるよろこびに(お団子食べられるしあわせに)、気温も忘れてぽかぽかした気持ちでいっぱいでした。
そうして辿りついた場所は、
想像していたよりもうーんと温かく、ほがらかで、おおらかな、「居場所」でした。
ここは、気持ちがいい。
大きく深呼吸したくなりました。
冬の空気すら心地よく、体が澄んでいくようです。
ここに来ることができてうれしいなあって、思いました。
あんまりうれしくて、にやにやを爆発させながら
「お団子ください!」
とレジで勢い込んだものだから、今から思い返せばお店の寺田さんを驚かせていたのではないかと一抹の反省をしておりますが、そこはもう、懐の深いお人柄。にこにことやさしくご対応いただき、お団子ができるまでおしゃべりもしてくださってほんとうに素敵。
熱々のお団子をほおばりながら敷地内を歩いていたら、窓硝子にこう文字が書かれていました。
いっぱいあそびにおいでね!
私、こういう声掛け、初めて見ました。
あそびに来てね
でも
いっぱいあそぼうね
でもなく
あそびにおいでね
このことばの感じ。
お願いでもお誘いでもなくて、自然に「そうしたくなったら」
「ここにこの場所は在るからね」って言ってくれているみたいで
これは、好きだなあ
と、一枚写真を撮りました。
私も、自然にここへあそびに来た一人。
大切にしたい心のありようを見つけたみたいで、熱いお団子といっしょに
おなかの中にすとんとおさまっていきました。
つづく
(あんこの話はどうなった笑)

いぶきからのコメント
「好き」で結ばる...なんてワクワクするタイトルなんだろう!
市川さんの心弾む様子が伝わってきます。決して喜ばせようとするわけでもないのに、ただ私たちの日常の場所を気持ちいいなあと言ってくださることがとても嬉しい。
あ!違いました!お団子は喜ばせようとしてします!おいしいもの食べると幸せでしょ!一緒に食べましょ!と思っています。
だから市川さんのお話に、僕は「ほらねっ!」ってニコニコしています!