「好き」が結ばる② | つながり、価値を創るえんがわピープルの物語

「好き」が結ばる②

執筆:

いぶきからのコメント

「好き」で結ばる...なんてワクワクするタイトルなんだろう!
市川さんの心弾む様子が伝わってきます。決して喜ばせようとするわけでもないのに、ただ私たちの日常の場所を気持ちいいなあと言ってくださることがとても嬉しい。
あ!違いました!お団子は喜ばせようとしてします!おいしいもの食べると幸せでしょ!一緒に食べましょ!と思っています。
だから市川さんのお話に、僕は「ほらねっ!」ってニコニコしています!

みなさんは、おぜんざい、好きですか?

こんにちは。
先日からこちらにおじゃましています、市川です。

自己紹介もまだちゃんとしていなかったと思うのですが、まずみなさんにお見知りおきいただきたいのは、私は「無類のあんこ好き」ということでして、いやもうこの唐突さにこれからなにとぞおつきあいくださいませと、お願いするほかない。

今回はこのあんこ好きが引き寄せたいぶき福祉会さんとのうるわしいご縁についてお話したいと思うのです。
読んでくださっているあなたがおなじくあんこ好きなお方なら、これから書く成り行きについて「なるほどなるほど」とうなずいてくださるのではないかと、文頭でお尋ねした次第です
(うなずいてくださる方も、あんこ苦手という方もどうぞ軽やかに読み進めていただけましたら幸いです)。

前回、昨年開催された「夢よもっとひろがれ展」に偶然入場したとき、ずきゅんと私の心に「好きの種」が蒔かれたと書きました。
あの場、そのものが、ぐぐーっと私の心を押し広げた感覚があったのですが、中でも目が離せなくなったのは、小麦粉の袋を再利用して作られたアートバックの数々!

うわあ!これは。。。すごい!!
欲しい!
と、まっすぐに思いました。

いいなあ。こういうものを世界に顕せるって、すごいなあ。。。

じーーーーっとそのコーナーで見つめていて、展示をぐるぐるとまわりながらもまたあのバックを振り返ったりして。

展覧会をあとにしてからも、どうしても気になり、いぶき福祉会さんのホームページを見たり、活動を知りたくなって記事を読んだりしていました。
インスタグラムでは日光町の「ほとり」さんのことも出てきました。
こんな素敵な場所も作っておられるのか~お買いものに行きたいなあと日々チェックしていたら

「ん?」

「お団子販売は13時から」



お、お団子も売ってるの~!!??

そう。
冒頭で無類のあんこ好きと公言しましたが、私は無類のお団子好きでもあるのです。

これはもう、行くしかない!

なによりも好物への衝動が力強い原動力となる、とどこかの偉人が言った(でまかせです)。

職場から車で十数分のほとりさんめがけて走っていったのが昨年の11月23日のことです。
あれは寒い冬の日でしたが、私は、ようやくあの展覧会以来でいぶき福祉会さんと触れ合えるよろこびに(お団子食べられるしあわせに)、気温も忘れてぽかぽかした気持ちでいっぱいでした。

そうして辿りついた場所は、
想像していたよりもうーんと温かく、ほがらかで、おおらかな、「居場所」でした。
ここは、気持ちがいい。
大きく深呼吸したくなりました。
冬の空気すら心地よく、体が澄んでいくようです。
ここに来ることができてうれしいなあって、思いました。

あんまりうれしくて、にやにやを爆発させながら
「お団子ください!」
とレジで勢い込んだものだから、今から思い返せばお店の寺田さんを驚かせていたのではないかと一抹の反省をしておりますが、そこはもう、懐の深いお人柄。にこにことやさしくご対応いただき、お団子ができるまでおしゃべりもしてくださってほんとうに素敵。

熱々のお団子をほおばりながら敷地内を歩いていたら、窓硝子にこう文字が書かれていました。

いっぱいあそびにおいでね!

私、こういう声掛け、初めて見ました。

あそびに来てね
でも
いっぱいあそぼうね
でもなく

あそびにおいでね

このことばの感じ。
お願いでもお誘いでもなくて、自然に「そうしたくなったら」
「ここにこの場所は在るからね」って言ってくれているみたいで
これは、好きだなあ
と、一枚写真を撮りました。

私も、自然にここへあそびに来た一人。

大切にしたい心のありようを見つけたみたいで、熱いお団子といっしょに
おなかの中にすとんとおさまっていきました。

                             つづく
                   (あんこの話はどうなった笑)

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この記事を書いた人

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市川由加里

いちかわ ゆかり
有限会社菊川美商 代表取締役
菊川店主 / BOOK SHELF DIRECTOR

経歴
1975年岐阜市に生まれる。
岐阜大学教育学部社会学科(法律経済)卒業
大学卒業後は単身、ロンドンに留学し知見を広める。
帰国後は祖母の代から続く店「菊川美容健康道場」へ入店し、美容の道へと進む。
またそれと並行して、子どものころから続く読書好きが高じ2022年7月に個人事業主として「菊川」を開業。いままでなかった新しい選書サーヴィス「とある一冊の本」をオンラインでスタート。
選書をはじめとする様々なサーヴィスが反響を呼び、新聞・ラジオ・テレビなどのメディアにも多数取り上げられている。カフェやホテル、オフィスに本を設えるディレクション事業・誰でも自由に本を借りたり、読まなくなった本を入れることができる「まちの小さな本棚・リトルフリーライブラリー」の設置、限定的な本のある空間づくりやブックイベントなど、本を介したまちとの新しい関わり方に取り組んでいる。

講演歴
岐阜県警本部 / 自治労 / 岐阜県司書協議会 / NTT西日本オープンイノベーション施設QUINTBRIDGE / あいちスタートアッププログラム2023 / 岐阜商工会議所 / 岐阜県私立幼稚園協議会 等

取材歴
NHK / 岐阜新聞 / 中日新聞 / 朝日新聞 / 読売新聞 / 毎日新聞 / CCN / 東海ラジオ / ぎふチャン/ FMわっち

イベントアーカイブ
山本佐太郎商店「BOOK POINT at 山本佐太郎商店 一日だけの本の住みか」
岐阜ハウジングギャラリー「WALK WITH LOVE 」
名古屋中日ビル・文喫栄 選書ワークショップ
LOOPS 「選書菊川Limited Book Store 」
岐阜善光寺 「一日だけの本屋」
みんなの森ぎふメディアコスモス カルチャーマルシェ 「BOOK POINT at みんなの森ぎふメディアコスモス」等

菊川(選書サーヴィス)・BOOK SHELF DIRECTOR ホームページ
https://kikukawabook.com/

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